家中で傘をさしてはいけない

子供の頃、遠足の前日などに明日は雨が降らないようにとてるてる坊主を軒先などに吊るした経験を持つ人も多いかと思います。
てるてる坊主は、昔の中国で箒を持った娘の人形である「掃晴娘」という紙でできた人形を吊るして晴れを祈ったという風習が起源とされています。
日本に伝わった際に人形は娘から法師または坊主となったのですが、その理由としてその頃の日本では僧侶が天気を司る能力があるとされていたこと、日知りと僧を意味する「聖」との語呂合わせが考えられます。
また、子どものころに家の中で傘をさして親から起こられた経験を持つ人もいるのではないでしょうか。
今でこそ傘は使い捨てのような扱いを受けていますが、江戸時代の傘は米一升と同じくらいの価値のあるものでした。
時代劇でよく浪人が傘張りをしながら糊口をしのいでいますが、傘が高級であったからこそ生活をするほど稼ぐことができたのです。
そんな高価な傘を意味もなく家の中でさすのは物を大事にしないこと、そのような心掛けでは運が逃げるとされたからなのです。

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